2011年7月31日日曜日

結婚式招待状 シーリングスタンプを使う

手紙の裏を封印するための蝋のスタンプ(シーリングスタンプ).
ヨーロッパでは古くから使われ,欧米では今日でも国家の重要書類の封印に蝋のシーリングスタンプが使われる.シーリングスタンプ,日本語で封かん(ふうかん)といいます.

シーリングスタンプはとても印象に残ります.蝋がスタンプされた手紙を受け取ると,送り主が心を込めて封印した気持ちが伝わってきます.
結婚式の招待状でもきっと大活躍のシーリングスタンプ.

銀座・伊東屋でセミオーダーした2人のイニシャルが入ったシーリングスタンプです.招待状に使うなら,新郎・新婦のイニシャルがはいったシーリングスタンプがいいですね.伊東屋では,イニシャルのフォントと枠のデザインを選ぶだけで1週間ほどで作ってくれる(要来店,価格は6800円).

「結婚式 シーリングスタンプ」でググれば,いろいろ購入先を探せるが,ネットショップはどれも高い.あるネットショップでは1つ制作するのに18000円くらいかかる.

招待状にシーリングスタンプを使うなら,ぜひこの本を読みましょう.結婚式の招待状に使う場合の注意点などが詳しく書いてあります.購入方法や使い方もくわしく書かれています.

スタンプと共にワックス(蝋)も購入します.そもそもシーリングスタンプは日本の文化にはほとんど浸透されておらず,(1部の個人作成販売を除いて)日本にシーリングスタンプのメーカーは存在しない.ワックスもすべて輸入物.銀座・伊東屋が現在もっとも豊富に様々なメーカーのワックスを取り扱っている.イギリスやフランスなどヨーロッパからの輸入品を豊富に扱う.


もし伊東屋以外で手に入れたいなら,東急ハンズがいいかもしれない.ハンズではフランス・エルバン社のシーリングワックス(上写真)を販売している.4本で1600円ほど.

エルバン社はおそらく現在日本で入手できるワックスの中ではもっとも色とりどりなワックスを扱うメーカー.明るいブルーやピンクなどがある.他社のワックスメーカーは落ち着いた,しぶい色ばかりしか生産しなくなってきている(伊東屋店員談).

こちらはガンタイプのシーリンワックスを溶かすガン.電気の熱で中のワックスを溶かす.1575円(東急ハンズ).

ガン用のワックス.ガン用ワックスはかなり柔軟性があるので招待状など手紙を郵送するにはいいが,質感がマットすぎるのが難点.

定形サイズの封筒だと,郵便仕分けの機械に通されるため,固いワックスだと割れてしまう可能性がある.そこで柔軟性のあるワックスが必要になる.

フレキシブルさに定評のあるフランス・アラジン社のワックス(1本672円,伊東屋).「シーリングワックスの本」ではアラジン社の色とりどりのワックスが紹介されていますが,現在は赤・金・白などの落ち着いた色しか製造していないようです(伊東屋店員談).私達はアラジン社のスパングルレッドにしました(上写真).高級感のある赤と言えばこれでした.

ワックスをすばやく溶かすために細かくきざみます.1回のスタンプに使うワックスの量は1.2gがちょうどよい.アラジン社のワックスは1本15gなので,1本から12回スタンプできる計算だ.1本672円だからスタンプ1個52円.50円切手より高い...

100円ショップで買った計量スプーンでワックスを溶かす.溶かすにはアルコールバーナーを使った.ライターで直接ワックスをあぶってもOKだが黒いススが必ず混じるのが難点.写真のようにスプーンで溶かせばススはでない(伊東屋では専用のアルコールバーナーも販売していました.2500円程).つまようじなどの細い棒で溶けたワックスの固さをチェック.「の」の字を書いてすじが残る程度が理想.写真ではつまようじの代わりに金属クリップを引き延ばしたものを使っている.

ほどよい固さになったらワックスをたらす.ワックスがまだやわらかいと,たらした時に流れて失敗する.

シーリングスタンプを,ワックスの真ん中めがけて垂直に最後まで押し込む.真ん中じゃないと,片方にワックスが多めに流れてしまってキレイに出来ない.

押してから20-30秒は待つ.何度もスタンプしているとスタンプ自体が熱くなり,ワックスが固まるのに時間がかかるから氷水で定期的に冷やすといい.

完成した封かん.封かんの下にCRANE社のエンボス文字が見えていい.


正直な話,シーリングスタンプはすごく時間がかかる.コツがつかめてうまくなってきた状態でも,1つやるのに2分くらいかかる.招待状が70枚あったらそれだけで2時間半はかかる.最初はうまくいかないから4時間はみておきましょう.「シーリングワックスの本」を読んで必ず練習することをオススメします.

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